
二月前に友人がイタリア製のAprilia SR50を購入した。 車格は国産の原付より大きく一クラス上のスクータに見える。 50ccのクセにタンデムシートとステップまである(笑) 自分が跨ると両足のつま先が辛うじて接地するので、怖くて「乗らして」と言えなかった・・・
慣らし運転も終わり(500Kmほど・・・それで良いのか?)不満があると言われ相談に乗る事に・・・ 加速の悪さと変速のムラや最高速の不満を訴えられる・・・ 信号の青で同時にスタートした4stJOGに秀でる事が無かったのがショックらしい(笑) 価格を見ても無理して50ccを購入する事はないと思うのだけど・・・(友人は限定解除持ち)125ccのスクータも楽に買える予算が合ったのに・・・ 2ST原付のくせにガソリンはハイオク推奨・・・
ネットで調べるとプロショップの記事がチラホラあるだけで、プライベーターが行なう具体的な改造レシピは見つける事ができなかった。 最高速度に関していえば、機械式のリミッターが組んであるの事が判った。 最高速度の問題は比較的に簡単に解決できそうだ・・・ 変速ムラは変速機とWRを見ないとなんとも・・・ あとは発信加速の問題で、この原付のトルクや馬力がカタログに載ってをらず、そこから調べる事に・・・
何とかネットで調べやっと知ることが出来た。
詳しくはこちら→
http://bikerholic.com
| SR R | SR R FACTORY |
Bore and stroke | 40 x 39.3 mm | 40 x 39.3 mm |
Compression ratio | 12.1:1 | 11.5:1 |
Maximum power | 2.7 kW (3.7 HP) at 6,500 rpm | 4.0 kW (5.4 HP) at 7,750 rpm |
Max torque | 4.3 Nm at 6,000 rpm | 4.8 Nm at 7,500 rpm |
Fuel system | Dell’Orto 17.5 mm carburettor | electronic fuel injection |
Alternator | 70 W CDI capacitor discharge ignition | 165 W high power inductive ignition |
Lubrication | Separate with mechanical oil pump | injected with oil pump |
この表を見ると、7750rpmで馬力が5.2ps 規制後原付だとこんなものか? 最大トルクで変速できればOKなのかな? 友人の話だと7400rpm辺りで変速が始まると聞いていたので納得・・・ で問題は加速と言う事で予想ではクラッチスプリングが比較的柔らかい物を使っているような感じだ。 これは解剖するまでわからない・・・ で午後から解剖にとりかかる。

駆動系のケースを開けると見慣れたプーリーやクラッチが・・・ この状態で変速時の動きを見たかったが、セルモーターギヤの軸受けがケースの蓋にあるので断念・・・

やはり機械式リミッターのせいでプーリーの端までベルトが動いていない・・・ 友人から聞いた話だと会社の敷地内で試した時は8000~9000rpmの間に(55kmぐらいからノロノロと)63kmまでスピードが出るらしい。 これはストレスが溜まる感じがする。 機械式リミッターを外した場合、もう少し遅い回転数で60km程までスピードが上がるだろう・・・ これはあとで問題になりそうだ。

プーリーボスにはまってるリングが機械式のリミッター厚みで5mm程ある。 このリングが干渉してプーリーの端まで使えない・・・ 右の写真はプーリーを外すと機械式のオイルポンプ?が見えた、これもベルトドライブ(笑)

プーリーを分解するとデカイWRが出てきた。 重さを計ると、1個5g、樹脂カラーの中にアルミのパイプがインサートしてあった。 5gって軽すぎないか?チャンバーを装着していないのに? 純正マフラーがチャンバー風に見えるけど、規制で絞り加工とかしていないのか? プーリーの合い方のドライブフェイスが物凄く重い、STかBSのような重さがある・・・ 国産原付だとダイキャストの少し軽量してある物なのに・・・ ドライブフェイスに付くフィンは樹脂製・・・ なんだかな・・・
WR外径19.04mm 厚み 15.49mm このサイズのWRって社外品があるのかな? スズキのアドレス125辺りのWRならサイズ的にOKだけど1個10g以上からラインナップだったような・・・ これは大変かも(笑) 適合品が無いと自作になるのか? 素直にマロッシのMULTIVARを投入した方が良い感じが・・・

プーリーボスは外径19.98mm 長さ49.29mm プーリーとボスの動きはガタ等は無くジャストサイズ・・・ でプーリーとランププレートの動きが悪い事が発覚・・・ 原因はスライドピースとプーリーガイドの幅が合わない・・・ これはスライドピースを少し削って対応・・・ ストレス無く動くようになった。
この後にクラッチも分解・・・ 写真は作業に夢中になり撮影を忘れる・・・ クラッチは軽量タイプなのか思ったより軽かった、クラッチスプリングを交換して出足の加速を向上させる予定だが、手持ちにストックのスプリングが無かった。
個人的にはヤマハ純正スプリングを流用しようと考えたが、RS50は三枚クラッチでヤマハの純正スプリングは使えそうもない・・・ ホンダDIO系のスプリングが代用できそうだ・・・
クラッチスプリングは線径1.68mm 巻外径7.7mm フック内側頂点間の長さが、29.5mm
センタースプリングは意外と柔らかいものが入っていた。トルクカムの形状も確認したかったが作業時間の関係で今回はお預け・・・
現状クラッチINが3500rpm程らしいので1000rpmプラスを目指したい。 時間の都合解剖はここまで、元に組みなおす。機械式リミッターはキャンセル・・・
組みあがり試走をすると、アクセルレスポンスにエンジンが気分よく反応するようになったらしい、変速ポイントが6800rpmに落ちた理由がよくわからない(笑) 1週間乗って見て来週にクラッチスプリングの問題を解決予定・・・
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